習近平主席、WHO総会で演説 新型コロナ対策で中国の五つの措置を発表
【新華社北京5月18日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は18日、ビデオ会議形式で開かれた世界保健機関(WHO)の年次総会、第73回世界保健総会(WHA)の開幕式で演説した。
習近平氏は、中国が終始人類運命共同体構築の理念を守り、自国人民の生命と健康に責任を負うだけでなく、世界の公共衛生事業に対する責任も果たすと表明。世界の新型コロナウイルス感染対策協力の推進に向け、次の措置を発表した。
①中国は2年以内に20億ドル(1ドル=約107円)の国際援助を実施し、感染症の影響を受けた国、特に発展途上国の感染症対策、経済・社会の回復と発展を支援する。
②中国は国連と協力し、全世界のための人道主義支援用緊急倉庫とハブを中国に設立する。感染対策物資のサプライチェーンの確保に努め、輸送と優先通関ルートを確立する。
③中国は30の中国・アフリカペアリング病院協力メカニズムを創設する、アフリカ疾病対策センター(CDC)本部の建設を加速し、アフリカの疾病予防・抑制能力の向上を後押しする。
④中国の新型コロナウイルス感染予防ワクチンは、研究開発が完了し、使用を開始した後、世界の公共材となる。ワクチンの発展途上国における普及と負担可能な利用の実現に貢献する。
⑤中国は20カ国・地域グループ(G20)のメンバーと共に最貧国の債務返済猶予に関するイニシアチブを実行する。国際社会と共に感染が特に深刻で大きな圧力に直面する国に対する支持を強化し、それらの国が当面の困難を克服できるよう支援していく。
WHOでの習近平国家主席の演説は
まさにWHO内の力関係を表すことでもあります。
新型コロナウイルスの中心国と言ってもいいですが
「一つの中国」と掲げて
台湾の参加を頑なに阻止しています。
5つの措置の裏を読む
中国が掲げた措置の裏を、ちょっと考えてみました。
①20億ドルの国際援助(主に発展途上国)
→これはまさに、発展途上国に恩を売ることで、今後中国の域をかけやすくする狙いがありそうです。
②輸送と優先通関ルートの確立
→これは「一帯一路」政策の延長でしょうか?これも、中国の支配力を強めようとする意図を感じます。
③アフリカへの医療支援
→以前より、アフリカの覇権争いが激しくなっています。今回のコロナウイルスに乗じて、中国が一歩リードしようとしているように思えます。
④新型コロナウイルス予防ワクチンの開発と発展途上国支援
→これも、発展途上国に恩を売ることで、中国の権力を強めようとしているのでしょうか
⑤G20とともに最貧国の支援
→これが、上記①~④の中国の裏の意図を隠すためのないように思えます
結局、新型コロナウイルスの混乱を利用して
中国は世界の中で権力を強めようとしているようにしか思えません。
親中派の国を増やそうとしているので
日本はアメリカと連携していかなければなりませんね。